ヤヱガキ酒造について

創業350余年、
伝統と革新の酒造り

寛文六年(1666年)、
長谷川栄雅が播磨国林田に
酒屋をはじめ、創業。

自然の大いなる恵みと、
培われてきた伝統、
そして皆さまのライフスタイル
が八重墻の酒を生み出します。

兵庫県姫路市林田町

今では酒米の王様として世界からの注目と称賛を浴びる山田錦。 山田錦は戦前の昭和11年、兵庫県立農業試験場で誕生しました。普通のうるち米よりも背が高く、粒も大きい山田錦は雨風にさらされると倒れ易い。 加えて、山田錦の特徴である心白を大きく育てるためには昼と夜の温度差の大きい田圃が必要で、農作業はじつに厳しいものとなります。 このように手間のかかる山田錦育成に最適な地が、兵庫県は六甲山系の裏側山間部。ヤヱガキは、その地、加東市小沢地区の生産者の皆さまの協力を得て、去年よりも今年、今年よりも来年と、より質の高い酒づくりを目指しています。

創業寛文六年。350年もの間、この地に根づいて酒造りを続けることが出来たのは、 良質な水に恵まれてきたからに他なりません。毎夜欠かすことなく杜氏が注視するその水は、名勝「鹿ヶ壺」を源流とする揖保川系林田川の伏流水で、軟水であることからきめ細かく無垢な優しさをもつ酒を生み出してくれます。ヤヱガキの酒は、これまでもこれからも、山や森、土壌から与えられる自然の恵みに支えられているのです。

人、酒づくり

昔ながらの寒仕込みが続くヤヱガキの蔵。酒屋の朝は早い。冷気が肌を刺すなか、蔵人たちは寒気に身を挺し、手のぬくもりで麹を造ります。麹は生きています。微妙に変化する麹の顔を見ながら仕込みます。麹は蔵人に、昼夜を問わず語りかけてきます。 醗酵を助ける、良き加減の温度で包み込み、蔵人は自分の子を育てるように熟達した技術で応えます。 ブツブツと酵母は生きています。深々とした静けさと寒気の中に。 日々の手造りの心が、ヤヱガキの酒の特徴とも言える芳醇な香りとコク、スッキリとしたキレのよい味わいの酒を生み出すのです。

「八重墻」のおこり

八雲たつ 出雲やゑがき つま隠みに
やゑがきつくる そのやゑがきを

古事記によれば速須佐男命(すさのおのみこと)が、
八俣遠呂智(やまたのおろち)の退治に酒を用いて七重八重に垣をつくり、
櫛名田比売(くしなだひめ)を護り、その喜びを詠ったとされます。
この詠から、人と人とを結ぶ縁の酒として、
「八重墻」の酒銘は生まれました。

八重墻

人生を豊かにめぐらせる
至高の一杯を
皆さまにお届けいたします。